歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
でもさっき、自分が止めるから私には好きにしていいと言ってくれた気がして、嬉しくなったのは内緒だ。

パソコンはスリープ状態になっていたようで、先輩の簡単な操作で起動した。

「基本、タブレットと操作は一緒なので大丈夫だと思います」

「わかりました」

先輩に借りたペンを液タブの画面に走らせる。
私のつるつる滑る画面とは違い、紙に描いているような滑らかさがある。

「灯守先生!
私のタブレットと描き心地が全然違います!」

「それはフィルムのせいですね」

「フィルム……?」

液タブの表面を触れてみると、ざらっとしていた。

「紙の描き心地に近くなるようにペーパーライクフィルムを貼っています」

「へー」

「ペン先もいろいろ試してみましたが、純正がやはり一番でしたね。
ただ、すぐに減るのが欠点ですが」

「えっ、減るんですか!?」

思わぬ情報を聞き、驚いてしまう。
プラスチックのあのペン先が減るなんてあるんだろうか。

「減りますよ。
特にペーパーライクフィルムはヤスリのようにざらざらしているでしょう?
だからあっという間に減ります」

「そうなんだ……」

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