歩く冷蔵庫先輩が推し絵師でした~秘密のレッスンはじめます~
言い含めるように告げ、先輩は今度こそキッチンへ行ってしまった。
しかし後ろから、彼の耳が赤くなっているのが見えた。

「……いや、しますけど」

先輩が私の家に来ない限りバレないんだから、やるに決まっている。

「なにか言いましたか?」

「いいえ、なにも。
なにかお手伝い、しましょうか」

先輩が睨んできたけれど、素知らぬ顔でとぼけておいた。

私の持ってきたケーキと先輩の淹れてくれたコーヒーでお茶にする。
先輩は豆を手挽きしてハンドドリップ派だった。
拘りの強い先輩らしい。

「アクスタのキャラデザですけど」

「はい」

飲んでいたカップを置き、姿勢を正す。

「おおむね、いいかと思います。
ただ数点、確認したいことと提案があります。
夜、ニャスコでやりますか?
それともここでやっていきますか?」

「ここで!
ここでお願いします!」

盛大にダメ出しされるんじゃないかと戦々恐々としていたので、おおむねOKが出てほっとした。

「わかりました。
では、食べ終わったらはじめましょう」

「はい、よろしくお願いします」

< 85 / 113 >

この作品をシェア

pagetop