触れられなくても、君がいい。 ――青い二人の、遠距離ロマンス。
 ◇

 今日は、ここから数駅先にある遊園地へと向かう。
 乗り換えの案内板を見て「こっちだよ」と指差し、並んで歩き出した。

「ねえ。また背、伸びた?」

 彼を見上げる首の角度が、去年の夏よりもさらに急になっている気がする。

「うん。また五センチ以上伸びた」

「えっ」

 驚いた声を出すと、航はそっと見下ろしてきた。

「夏帆はあんま、変わってないな」

 意地悪でも、馬鹿にしているわけでもない。
 眩しいものを見るかのように細められた、優しげな瞳。

「……っ」

 それはなんだか、無防備に甘えたくなってしまうようなもので――。
 急に恥ずかしくなって、思わずフイッと下を向いてしまった。
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