離婚届を渡された契約妻ですが、罪を抱えたエリート外科医の愛が重すぎます
「つまり、君は離婚しないと言っているんだろう。俺と交わした契約を反故にして」
「……そう、です……」
手痛い指摘に遥はたじろぐ。
見合いのときに決めた契約に覚え書きなどは残していないが、それでも自分の行動が契約違反であることは明白だ。真裕があくまでも契約の履行を求めるなら、遥は拒むことはできないだろう。最悪、離婚届へのサインを強要されることも覚悟し、遥は夫の次なる言葉を待った。
しかし、真裕はすぐになにかを口にすることはせず、思案するように視線を斜め下に落とす。そうして長く沈黙したかと思うと、急に深くため息をつき、自身の前髪を荒っぽくかき上げた。
「……俺は考えを変えるつもりはない。離婚はする。だからこの話は平行線にしかならない」
それだけを言うと、無理やり話を切り上げ、遥の脇をすり抜けてリビングを出ていってしまった。
その場に一人取り残された遥は、夫の背中が消えたドアを唖然として見つめる。
「どうして逃げるの……?」
思わずそんな独り言がこぼれ落ちる。
「……そう、です……」
手痛い指摘に遥はたじろぐ。
見合いのときに決めた契約に覚え書きなどは残していないが、それでも自分の行動が契約違反であることは明白だ。真裕があくまでも契約の履行を求めるなら、遥は拒むことはできないだろう。最悪、離婚届へのサインを強要されることも覚悟し、遥は夫の次なる言葉を待った。
しかし、真裕はすぐになにかを口にすることはせず、思案するように視線を斜め下に落とす。そうして長く沈黙したかと思うと、急に深くため息をつき、自身の前髪を荒っぽくかき上げた。
「……俺は考えを変えるつもりはない。離婚はする。だからこの話は平行線にしかならない」
それだけを言うと、無理やり話を切り上げ、遥の脇をすり抜けてリビングを出ていってしまった。
その場に一人取り残された遥は、夫の背中が消えたドアを唖然として見つめる。
「どうして逃げるの……?」
思わずそんな独り言がこぼれ落ちる。