恋するなら、君とだけ。
「あ!桃香!」

「み、深雪ちゃん…っ!」

ふりふりな可愛いお洋服を着ながら、手をぶんぶんと振っている深雪ちゃん。

「桃香…可愛い…!」

そう言われてしまって、照れてしまう。

「み、深雪ちゃんこそっ…!」

深雪ちゃんも可愛いっ…!

わたしなんかどこにでもいる普通の子だから…深雪ちゃんみたいには輝けない。

「行こうっ!」

わたしの手を取って歩き出した深雪ちゃんに続いて、わたしも歩き出した。

「桃香は、付き合ってた人いる?」

そ、それって、元彼ってことっ…?

「い、いないよっ…!」

ぶんぶんと頭を振った。

好きなのは、ずっと一宮くんだからっ…!

「わ、私が好きなのはっ…、ずっと先輩だよっ。」

「そーなの!ずっとそんなんでいーの!?」

そんなんでって…どういうこと…?

「こ・く・は・く!しないの?」

こ、告白っ…?

「し、しないっ…!」

わたしが先輩のことが好きっていう気持ちは、一宮くんにとって迷惑でしかないからっ…!

「えええ!勿体無い!なんで!?」

「だって先輩…わたしのこと好きじゃないもん。迷惑でしかないよ。
さっ、着いたよ!行こっ、深雪ちゃんっ」

「ふーん。迷惑、ねえ…。」

ぼそっと呟いた深雪ちゃんに、首を傾げる。

「行こっ!」

わたしの胸の中は、ずきっとしていた。


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