恋するなら、君とだけ。

一宮くんの嫉妬

「ふーっ!終わった…!!」

授業が終わり、支度をする。

「もーもーか!一緒に帰ろっ!トップスリーの人たちともねっ。連絡とっておいたからっ!」

深雪ちゃんが携帯を持って、にこにこと笑顔で言われる。

ううう…なんだか一宮くんと会うの、気まずい。

「ふふふ。蓮さまと仲良くなれるといいね♪」

「あ、あはは…。」

わたしは苦笑いをこぼした。

深雪ちゃんと階段をおりて、靴をはいて、外へ出てトップスリーの人たちを待っていると、新城くんがいた。

「新城くん。今から帰るの?」

わたしはそっと声をかけた。

深雪ちゃんは隣にいる。

「うん。あっ、一緒に帰ろう?」

「あっ、ごめんね。わたし、約束してて…。」

ぺこっと頭を下げて謝る。

「そっかー。でも俺、1人なんだよね。さびしいなぁ」

「いやいや。そんなわけ」

さ、寂しそう…。

深雪ちゃん、めちゃくちゃ呆れ顔だっ…。

かわいそうだから、わたし、新城くんと帰ろうかな…。

「じゃ、じゃあわたし…」

「嘘だよ。桃ちゃんったら信じちゃって可愛いね」

「なっ…」

かああと顔が熱くなる。

し、新城くん、甘いっ…。

「今日は我慢するけど…」

ーちゅっ。

「明日は、俺と構ってね?」

へ?

へ?

えええー!?

ほおに、キスされたっ!?

ぶわっと顔が熱くなる。

「あ、の…」

「ふふふ。可愛い。じゃあね」

「あ、うん…」

しばらくぽかーんとしていたけど、はっ!と我に帰った。

「桃香!あんた危機感なさすぎ!勝手にキスされるなんて!」

「深雪ちゃん!声大きい!しっー!」

わ、わわっ、トップスリーの人たちいるっ…。

聞こえたら恥ずかしいよっ…。

「桃香。今のどういうことだ?」

しーんとしずまる外で。

響いたのは怒った先輩の声だった。
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