恋するなら、君とだけ。
「えっ…と…。」

びくっとしてしまい、思わずうつむく。

先輩が、急にわたしの顎をぐいっとあげられた。

えっ…。

「どこ?」

「へ?」

「どこ、キスされた?」

えっ…でも、新城くんにとっては深い意味はないはず…。

「やっ…あの、彼にとっては、挨拶みたいなものだから…。」

深雪ちゃんは、どこかワクワクしたような目で見つめてくる。

綾人くんは、はっ!として、深雪ちゃんにこそっと耳打ちした。

綾人くんが深雪ちゃんと赤石くんをぐいぐい引っ張って、「お邪魔しました〜」と小声で言った。

「…はぁ…」

ーちゅっ。

わたしは先輩に唇を奪われた。

しかも、ほっぺたじゃなくて、本当の、唇で。

どきっとしてしまう。

「んっ…せ、んぱい…っ。」

ギュッと目をつぶった。

そっと先輩は唇を離してくれた。

「はぁ…ホント、可愛い」

へ?かわ、いい?

いやいや、先輩がそんなこと言うはずない…。

「帰ろう」

「は、はいっ…!」

ど、ドキドキしたっ…。

ふぅふぅと息を吐いて、歩き出す。

ねえ、先輩、わたしのこと、どう思ってるんですか…?

わたしは心の中で先輩に問いかけた。
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