一途なわたしは諦めない!
第1章

甘い玲くん

「優菜ってさ、なんかいつも嫌な感じだよね」

「マジそれ。なんかいい子ぶってんのって感じ」

…今は放課後。

わたしは影で教室を覗いていた。

…そっか。

わたし、みんなにそう思われていたんだ。

わたしは望月優菜(もちづき ゆうな)。

私立名城学園中等部に通っている、ごくごく普通の中学生。

文芸部に通っていて、趣味は小説を書くこと。

でも別に、小説家になりたいとか、そんなことは思ってない。

小説を書く。それだけ。

そっと教室をさる。

はぁ…。なんでだろう。

帰り道を歩きながらぐるぐる考える。

わたしがみんなから嫌われている理由だよ。

わたしは普段、"頼られる優等生"を演じている。

それでもいやなんて…わたしにはよくわからないや。

ーガチャッ

家のドアを開ける。

階段をどどどっと上がって、部屋にカバンを放り投げる。

ふぅ…と息をついて、着替える。

そうだ…玲くんの家に行こうかな…

玲くんとは、昔からの付き合いが長い幼なじみ。

実は…玲くんに片思いしてるんだ。

玲くんはメチャクチャイケメンで、優しくて、なんでもできるモテる男子。

わたしには手が届かない相手だと思うけど…、もし玲くんに可愛い彼女ができても…それでも諦められないと思う。

その彼女さんよりも、ずーっとわたしの方が片思い歴長いから!
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