光が君に優しくありますように。
君がくれた光
「おはよう。」
誰にも聞こえないくらい小さな声で教室へ入る。
返事なんて返ってこない。
それが、神崎結衣(かみざき ゆい)の日常だった。
友達はいる。
でも、「大丈夫?」と聞いてくれる人はいなかった。
昼休みも窓際で本を読み、放課後は一人で帰る。
「一人って、慣れるんだ。」
そう思い込んでいた。
そんなある日。
隣の席に、一人の転校生が座った。
「はじめまして。朝比奈陽菜(あさひな ような)です。」
柔らかい笑顔だった。
先生が席へ案内すると、陽菜は結衣に向かってにこっと笑った。
「これからよろしくね。」
その笑顔が眩しくて、結衣は目をそらした。
「……よろしく。」
それが、二人の始まりだった。