御曹司ですが、日本で恋活します
そういう決断の早いところはすごく魅力的だと思う。
俺自身、グダグダと悩む人間だから。
レイカはビルから外に出て日陰を探しながら駅へ向かう。
俺はその後をただ付いていくだけ。
「私が一番美味しいって思ってるお店に連れて行きます。
ちょっとだけ歩きますけどいいですか?」
レイカは楽しそうにそう聞いてきた。
「全然、大丈夫。
何だかワクワクしてる」
本当にワクワクしてる。
一般的には、社長の息子いわゆる御曹司をおもてなしするなら、有名な高級料理店とか一流ホテルの中にあるお店とかそういうところをチョイスするケースが多いのに、レイカは全く違うアプローチをしている。
きっと計算じゃない。
本当に美味しい物を俺に食べさせたいだけなんだ。
五分ほど歩いた道路沿いに、小さなお蕎麦屋さんがあった。
「すみませーん、二人ですが空いてますか?」