辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 ガイストと一緒ならば、影の世界を通じてすぐに皇宮へと戻れる。トーリとラウガルトはリュディアに報告を済ませると、トーリの頭ほどの大きさがある瓶いっぱいの蜂蜜を持って、問題の領地へと戻ったのだった。

 領主はすぐに祠を直す人員を手配した。それから、領主館で働く料理人や、近隣で店を開いている菓子職人達が全力で美味しいお菓子を焼いた。
 蜂蜜入りのクッキー、マドレーヌ、プリンに、ケーキ。領地で収穫された果物を使ったゼリーもたくさんある。それも大量にだ。
 これだけあれば、精霊達も満足してくれるのではないだろうか。
 祠の修理は超特急で行われた。領主に報告した翌々日には完成である。
 そして、祠の修理が終わった翌日。

「水の精霊さん、捧げものを持ってきたよ!」

『すまないな。どの捧げものも美味しそうだ』

 トーリはラウガルトに護衛され、領主とその家族と共に祠を訪れた。
 祠の周囲も綺麗に整地され、領主によって精霊に祈りを捧げることも改めて告知された。
『別に祈りの形でなくてもいいのだがな。ここに人が来るということが大事だから』

「うん。でも捧げものもするしね。お祈りも大切」

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