辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 キリアン伯爵は、グラス公爵家とは別の公爵家に属していた――やはりそちらも帝位継承権を持っているらしい。
 リュディアを体調不良にさせ、その間に公爵家の勢力を伸ばすことをもくろんでいたそうだ。

「そっか……リンデン伯爵はどうなるの?」
「処刑できれば楽だったのだがな」

 と、リュディアは苦笑い。
 皇帝の身体を害そうとしたのだから処刑でもいいのではないかとトーリなんて思ってしまうけれど、リュディアの口には毒草が入っておらず未遂だったことから、処刑ではなく家督を長子に譲ること、子爵家に格下げとすることで手打ちにしたそうだ。

「リンデン伯爵――いや、元伯爵は黒幕ではないからな。彼をそそのかした者が他にいる。もう少し、やつを泳がせておきたいとも思っている」

 理由をつけて処刑してしまうのは簡単だけれど、それこそトカゲのしっぽ切り。リンデン子爵家に監視をつけておくことで、次の狙いを事前に察知する目的もあるらしい。

「キヴィに頼む?」

 と、トーリが聞いたらリュディアは首を横に振った。

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