辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 トーリはリュディアと共に昼食をとっていた。朝食と夕食は一緒にとることになっているが、昼食は別々になることも多い。リュディアは仕事をしながらサンドイッチで済ませることも多々あるからだ。
 今日は、野菜の上に薄くスライスした蒸し鶏を載せたサラダにスープ、パンという比較的簡単な食事だった。
 だが、料理人の腕がいいし、栄養バランスもいい。食後には果物もつけてもらえるということで、ありがたく一緒にいただく。

「リンデン伯爵家の者でした」
「あれ、リンデン伯爵って……」

 いつぞや、トーリに因縁をつけてきた相手ではなかっただろうか。たしかにトーリが気に入らないようではあったけれど、まさか薬草園に毒草を植えるなんて想像もしていなかった。

「でも、なぜ?」
「あの薬草園に植えられているものは、私の薬草茶に使われるものだったんだ」

 健康維持のため、毎日午後に薬草茶を飲むように医師に言われているそうだ。レーケにたずねたら、たしかに滋養強壮、美容にいい組み合わせらしい。

「それで?」
「薬草茶に紛れ込ませる程度ならば、命を落とすことはないようだ」

 と、リュディアは続ける。
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