辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 正面きって褒められたら、照れくさくなってしまった。えへへと照れ笑いすると、もう一度頭を撫でられる。こんな風に撫でられるのは、気持ちいい。

(……前は、家族の人もそうだったんだけどな)

 スキルについて知るまでは、家族はトーリに優しかった。甘やかしていると言ってもいいほどに、大切に大切にされていた。上の二人とは少し年が離れているというのも、それに拍車をかけていたのだろう。
 だが、望まれないスキルだと知られたとたん、その優しさは消え失せた。なんて、家族のことを思い出してしまうのは、ラプハート辺境伯領だった場所に戻ってきたからだろうか。

「このあたりは、キヴィ達が土壌を改良してくれたから、すぐにたくさんの作物が取れるようになります。帝国一の食糧庫になっちゃうかも」
「それは頼もしいな」

 軽く笑ったリュディアは、アンジェの方向を変えた。今度は、魔鉄の発見された鉱山の方に行くのだ。
 村から半日ほど馬を進めた場所に、その鉱脈はあった。

「これが魔鉄?」

 トーリも見てみたけれど、どこが魔鉄なのかさっぱりわからない。なんなら、普通の岩となんの違いもないように見えてくる。
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