辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 首を横に振って、それ以上のリュディアの言葉は封じてしまう。帝国で役に立てるのならそれにこしたことはないというのはトーリの本音だ。

「……まあ、追々に、だな。この場所がそう簡単に見つかるとも思えんし。魔鉄の方が優先だ」

 そもそも魔鉄の鉱脈を見に来たのだった。魔鉄だけでも、充分に帝国の繁栄には貢献できる。

(ラプハート家の人がこれを知ったら、いろいろうるさく言ってくるかもしれないけどなぁ……)

 トーリの父は、この地の開拓にはさほど興味を示していなかった。だから、開拓村をつくり、移住を希望する人を移住させたらそこで終了。
 周辺を詳しく調査したり、村人を守るための方法を考えたりすることはなかった。
 このあたりはトーリに与えられた領地の一部なので、もう帝国のものだ。ラプハート家からの苦情は、全部リュディアが握りつぶしている。

「……あ」

 不意にお腹がぐぅっと鳴って、トーリは慌てて両手でお腹を押さえた。朝食はしっかりとったはずなのに、もう完全に消化されてしまっているみたいだ。

「昼食にしましょうか」

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