辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 視察に来たというのに、ピクニックのような気安さだ。

「卵のサンドイッチをください」

 卵とマヨネーズに似たソースを和えたサンドイッチは、優しい味わいだ。村長の屋敷で生活していた頃、何度か作ってもらったことがある。

「では、私はこれだな。ラウガルトも好きに取るがいい」
「ありがたく、いただきましょう」

 ラウガルトも慣れているのだろう。変に遠慮することなく、生ハムとチーズを挟んだものを手にしている。リュディアが選んだのは、茹で卵とチーズと葉物野菜を挟んだものだった。

(こんなにいろいろな種類を用意するの大変だっただろうな……)

 以前とは違い、村の現金収入も増えている。けれど、これだけ様々な種類のサンドイッチを用意するのは手間がかかったはずだ。
 皇都に戻ったら、執事にお願いして何かお礼の品を贈ろう。一応トーリにも小遣いは与えられているが、使うことがないのでたまる一方なのだ。

(そうしよう。丈夫でお洒落な布とかどうかなあ……)

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