辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
エピローグ
あれから、半年。トーリは再び開拓村を訪れていた。
 開拓村が変わったと実感したのは、村の入口に差し掛かった時だった。
 以前は、ひっそりとした木の柵と、精霊ノーム達が作り上げた堀と土の塀があるだけだったのに、今は立派な石造りの門が作り上げられている。その向こうから、金槌を打ち鳴らす音、馬の蹄の音、それに大勢の人の声がひっきりなしに聞こえてくる。

「……本当に、変わったな」

 馬上のリュディアが、感慨深そうにつぶやいた。トーリも彼女の前に乗せてもらいながら、目を細める。さわやかな風が、トーリの前髪を揺らしていった。

「うん。すごい。すごいです!」

 すごい、という言葉しか出てこないのが悔しいけれど、本当にそれしか言えなかった。
 魔鉄の採掘が始まってから、開拓村は急速に変わり始めたという話は聞いていた。
 採掘の仕事を求めて人が集まり、採掘夫を目当てに商人が来て、商人を目当てにまた別の人が来る。取引が増え、それにともなって、仕事も増える。食事を出すところも、宿泊場所も必要だ。

「冒険者組合まであるとは、私も把握していなかったぞ」
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