辺境のちっちゃな捨てられ領主は敵国女帝のお気に入りのようです~転生幼児、最強の家族とスキルを持つ秘密兵器でした~
 こちらも一回だけは大急ぎで収穫。村人達はトーリの仲間をすっかりあがめてしまっていて、ガイスト様、キヴィ様と呼んでいるようだ。
 直接言葉を交わすことはできないものの、誓約を結んでいない相手に姿を見せることはできるようで、こちらも身振り手振りでなんとかしているらしい。
 乾燥させて紙に包んだ薬草や、瓶詰めにしたもの等、下処理を終えた薬草が荷馬車に積み込まれていく。それから、村で作った干し肉や昨日狩って処理を終えた肉等。
 荷馬車を引くのはアンジェにお願いした。帰りにガイスト達の力で転移しても、アンジェならびっくりすることはないから。
 青年達を見送ったトーリは、薬草の方に行ってみることにした。

「どんな薬草があるのかなぁ……」

 トーリが知っていることと言えば、ヨモギは血止めに使えるということぐらいだ。たしか、前世で子供だった頃、公園で遊んでいる時に友達が教えてくれたのだったか。
 こちらの植物については詳しくないが、きっと似たような効能を持つ薬草はたくさんあるだろう。

「……わあ」

 ガイストとキヴィをお供に薬草園についた時に、トーリは目を丸くしてしまった。大きな蜂がいる。
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