生贄聖女ですが、モラハラクズ魔王と国を立て直します!



朝から慌ただしく準備が執り行われていた。

ソフィアは昨日はなかなか寝付けなかった。部屋の隣は魔王の部屋らしく、夜な夜な乱痴気騒ぎが行われているようだった。

明日から結婚する男があんな男などと考えると震えが止まらず、今までの努力は何だったのかとつらく思っていた。

しかし、両親も国も頼りにはならない。

聖女として有難がったのはその場だけで、戦争が終わると知るや、ソフィアのことなど簡単に切り捨てた。



もう、どうにでもなったらいいんだ……


ソフィアは絶望の中で真っ白な花嫁としてのドレスを着て、バージンロードを歩こうとしていた。

もちろん父は魔国なぞ恐ろしくて来ない。
歩くのは一人だけ……。










魔王アランは相変わらず美しかった。

人間界の結婚式を参考にしたのか、教会のような雰囲気の祭壇の前で待っていた。
ただ、服装は黒のタキシードだった。

周りも皆黒の服装が多く、ソフィアだけが白のウェディングドレスを着ていることに、私は一人なんだという気持ちをより強めた。


ソフィアがアランの目の前に歩いていくと横からササッとミミが現れ、
ソフィアをアランと向かい合わせる形にした。



アランに負けず劣らず、ソフィアの美しさは息を呑むほどだった。
ワンショルダーの肩がが露出したドレスはよく似合っており、
胸の膨らみを強調していた。
ソフィアは儚げな印象だが、スタイルがよい。
マーメイドドレスの裾にはたくさんの白いレースの花がついており、まるで妖精のような美しさだった。

アランはジロジロとソフィアを見て満足そうだった。

視線に気づき、目が合うとニヤリとアランが笑って囁いた。

「……さすが聖女美しい。白がよく似合ってるな」

いやらしい手つきでソフィアの腰を抱き、横に立たせた。



式が始まり、
魔族のカエルのような司祭が、2人を祝福した。

参列する人たちが大きな拍手をする。


わぁぁぁーー



アランはソフィアの顎をくっと持ち上げると、
強引にキスをした。



「きゃ……」





その時、ソフィアの頭に雷が落ちたように衝撃が走った。
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