振り向いて欲しいのは…
そう、俺はたまたまつぼみちゃんと同じ高校に入った。
だけど、朝の登校時間が重なっても、避けるように走り去っていくし、目が合っても逸らされるし、そんなこんなで連絡先も聞けてない。
無論、他の友達には連絡先は教えてない。
電話する時も非通知だ。
だけど、つぼみちゃんは特別。
ある日のこと。
たまたまつぼみちゃんと朝がかぶった。
「おはよ」
いつも通り逃げられそうになって、手首を掴んだ。
今日こそは逃がさない。
「離して!」
「嫌だ」
俺は嫌がるつぼみちゃんを引っ張って、屋上まで連れて来た。
「何?」
「連絡先、教えてほしい」
「なんで?」
「会いたい、休みの日とか。声聞きたい、家いる時とか」
「そんなリスキーなことしたくない」
「リスキー?」
「自分がどういう立場なのか分かってる?アイドルだよ。スキャンダル撮られても困るの分かんない?」
「変装くらいする。好きな子とデートしたいもん」
つぼみちゃんの顔色が変わった気がした。
「誰かと繋げてほしいの?好きな子って」
「何言ってんの、つぼみちゃん一筋だよ」