フェイク・シークレット 〜自分を守るために〜
「それは、……がんだから?」
「そー。だから、なるべく近づきたかった……でも、夏澄に秘密を聞かれた……俺は何とも言えなかった
なんなら、逃げた」
「…………それは、なんで?」
「俺が隠してたことは、父さんが夏澄のことを養子にしようとしてたことだから、そんな事聞かれたら……夏澄からはなれていってしまうから」
私が、離れる……?
そんな事、ない、のに……。
「それが、怖かった。だから……俺から離れた」
「離れないで……ほしかった」
思わずこぼれてしまった言葉。
涼は、私が離れるのが怖かったなら……私も、涼が離れるのが怖かった。
同じなのに。
なのに……離れちゃった。