その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂

不穏の種火


夜の埠頭で『狂犬連盟』を完全に壊滅させた翌日

私立鳳学園の昼休みは、いつも通りのどかで平和な空気に包まれていた

「九条先輩、お茶が入りましたよ」

生徒会室で、一ノ瀬刹那がいつも通りのきっちりした手際で湯呑みを差し出す

「ありがとうございます、一ノ瀬君。やはりあなたの淹れるお茶は心が落ち着きますね」

書類から顔を上げた九条澪が、お淑やかに微笑んで湯呑みを受け取った
そこへ、購買のパンを両手に抱えた三浦颯太が、いつものチャラい足取りで入ってくる

「いや〜、昨日のファミレス楽しかったね! レイさん、ポテト奢ってくれてありがと。あ、学校だから九条会長、ね」

「ふふ、三浦君、食べながら喋るとはしたないですよ。……でも、皆さんが喜んでくれたのなら良かったです」

昨夜、あれほど圧倒的な暴力で街を支配した『黒曜』のトップたちが、
今は生徒会室で穏やかな時間を共有している

一般生徒が見れば、ただの仲良しな生徒会役員にしか見えないだろう。
だが、彼らが知らない裏の街では、確実に「最狂の復讐」が動き出していた
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