その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂

総長の覚悟

夜の鳳学園・武道場。暗がりに何十台ものバイクのヘッドライトが交錯し、

集まった『黒曜』の団員たちの顔を白く照らし出していた

だが、今夜の集会はいつもと違っていた

不気味なほどのざわめきと、重苦しい空気が場を支配している

「おい、聞いたか? また下の奴がやられたらしいぞ」

「神代って二代目総長、マジで容赦ねえって……」

「俺たち、このまま女の総長についていって大丈夫なのかよ……」

神代が仕掛けた卑劣な『黒曜狩り』の恐怖は、確実に団員たちの心を蝕んでいた。

誰もが疑心暗鬼になり、焦りが限界に達しようとしていたその時

ギィィ……と、武道場の重い扉が開いた。

現れたのは、ブレザーを肩に羽織り、白のカッターシャツの胸元に黒いチョーカーを覗かせた総長・レイ

そして、その隣を歩く副総長の颯太、後ろに控える一ノ瀬、蓮、陸、さらに情報係の多久だ

「「「……っ!!」」」

その圧倒的な覇気に、ざわついていた団員たちが一瞬で静まり返り、道を開ける

レイは正面の壇上へゆっくりと歩を進め、細い足を優雅に組んで腰掛けた

「皆さん、ずいぶんと賑やかなお通夜ですね。我が『黒曜』の団員が、他校の雑魚の影に怯えて内輪揉めですか? 情けないにも程があります」

誰にでも丁寧な敬語。

だけど、冷たく響くその声は、団員たちの焦った心をピシャリと貫いた。
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