その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂

鳳の幹部会

私立鳳学園の放課後。

夕日に染まる生徒会室で、一ノ瀬刹那はきっちりと上まで留めた制服の襟を正しながら、書類に目を通していた

「九条会長。来月の学園祭の予算案ですが、こちらでよろしいでしょうか」

「ええ、問題ありません。いつも完璧な仕事をありがとうございます、一ノ瀬君」

机に向かい、優雅にペンを走らせる九条澪が、校則通りの綺麗な微笑みを返す
そこへ、ガラリと音を立ててドアが開いた

ネクタイを緩めた茶髪のマッシュヘア、副会長の三浦颯太がひょっこり顔を出す。

「お疲れサマ〜、レイさ……あっと、九条会長。今日の分の仕事終わったし、そろそろ『集会』の時間だけど、準備いーい?」

「ええ。行きましょうか、三浦君」

澪は立ち上がり、腰まである黒髪をサラリと揺らした

――数時間後。

夜の帳が下りた鳳学園の屋上
そこは、昼間の静けさが嘘のように、重厚なバイクの排気音と紫煙が漂う『黒曜』の聖域へと変貌していた。

「おい陸! スマホばっかいじってねえで、特攻旗の準備しろ!」

シルバーグレーの短髪ウルフをかきむしりながら、千堂蓮が吼える

「え〜、蓮くん固いこと言わないでよ。今レイさんの今日のメイクの予想で忙しいんだから」

ミルクティーベージュのパーマ頭を揺らし、鳴海陸がヘラヘラと笑う

「騒がしいですね。総長の前ですよ、静粛に」

眼鏡を外し、冷徹な目を剥き出しにした一ノ瀬が闇から現れる。
その直後、階段の扉が開き、ゆっくりと二人の足音が響いた
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