【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
「……金城の奴から『黒曜を、あの敬語の女を必ず殺せ』ってこの座を託された時は、どんな化け物かと思ったぜ。だけどよ……いざ会ってみりゃ、たまんねえな」


神代はリングのロープに肘をかけ、レイをねめつけながら、どこか歪んだ色気を孕んだ声で笑う


「おい、俺の『姫』にならないか? お前みたいな最高に強くて気高い女、泥臭いヤンキーのトップにしとくのはもったいねえよ。俺の女になるなら、鳳の街ごと丸ごと愛してやるぜ?」


その下品な口説き文句が響いた瞬間、リング下の蓮が


「テめぇっ……!」


と拳を握りしめて飛びかかろうとした。


だが、その前に颯太がすっと蓮を片手で制した


「あはは、言われてやんの」


颯太は頭の後ろで手を組み、いつものチャラいタメ口で神代を冷たく見下ろした。


「おい二代目、うちのレイさんは誰の指図も受けないし、誰のモノにもならないよ? 振られた腹いせに泣き出すんじゃねーぞ」
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