【完】その黒曜、あまりに気高く、あまりに最狂
同じ頃、黒曜のガレージ。
いつもの定位置で冷徹に夜空を見つめていたレイの元に、一ノ瀬が血相を変えてバイクで滑り込んできた
「総長! 申し訳ありません! 私の不徳の致すところです……! 安全圏にいるはずの多久が、隣街の『蛇咬』の連中に拉致されました! 奴ら、総長を一人で指定の廃倉庫へ呼び出せと……っ」
一ノ瀬は悔しさに歯を食いしばり、床に拳を叩きつける。
蓮や陸も武器を手に取り、目を血走らせていた
「俺たちも行きます! 奴ら、全員ブチ殺して多久を取り戻す!」
しかし、レイは座っていた椅子から静かに立ち上がると、ガラスのように冷酷で美しい瞳をさらに冷たく細めた