はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
千雪も静かに告白した。

「上原さん。ごめんね、私も……たぶん高校の時も、八奈見を好きだった。あの時は上原さんのために諦めたけど。縁あって再会して、一緒に仕事をして思ったんだ。私、やっぱり八奈見が好きなんだって。」

「そんなのだめ!」

清香は今まで聞いた中で一番声を張り上げた。忘れていたが、ここは会社の駐車場である。咄嗟に千雪は辺りをきょろきょろと見渡した。幸い社員の姿はなくほっとする。

「八奈見くんを好きになったらだめ。瀬戸さんを遠ざけることだけが、私が安心できる、唯一の方法だったのに。」

清香の声は震えていた。自分の気持ちが報われないと知ったから。しかし、長年の執着が、今更哲平を諦める事を許してくれない。

追いかけて追いかけて、哲平だけを追い求めてきたのだ。

「人の感情をコントロールしようなんて思わない方がいい。上原さんが俺を好きでいてくれたように、俺は瀬戸を好きだ。上原さんの気持ちには応えられない。ごめん」
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