はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
明日も仕事ということで、二人は早々に解散した。

「じゃ、また」

と、駐車場で挨拶を交わし、哲平は黒いSUV車、千雪は白い軽自動車へと乗り込んだ。

走り始めてしばらく経った頃。

「あっ!」

千雪は思い出した。聞こう聞こうと思い、いつも忘れてしまうあのことを。今日もまた聞きそびれてしまった。

「八奈見が一級建築士になったのは私のおかげって、どういう意味なんだろう?私がこの職種に就くことも予想してたみたいだし」

(きっと、高校生活のどこかの場面で、何かあったんだろうな)

「まぁいいか。急ぐ話でもないしね。次の機会に聞こう」

一瞬で気持ちを切り替えた千雪は、カーラジオから流れてきた懐かしい歌を口ずさんだ。
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