はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
翔也は家庭の事情を、淡々と語り出した。

「家の父さんは元々転勤族だったから、こっちへも転勤で引っ越して来たんだ。栄転で来たから、もう転勤は無いだろうってことで家を建てたみたい。五年くらいは平穏だったけど、まさかの転勤辞令が出ちゃってさ」

「そんなの、会社がずるいよね」

「うん。でも会社命令だからね。こっちで、家も建てちゃったし、生活の基盤もできていたから、父さんは単身で行くことにしたんだけど。もう、母さんが大反対。離れるなら家族じゃないって大激怒でさ」

翔也はここまで語って軽くため息を吐いた。

「何かと理由をつけて何年も転勤の話を延ばし延ばしにしてたけど、その間二人の仲はこじれてさ。親の喧嘩を聞くのは嫌だね、メンタルやられちゃったよ。でも結局離婚することになったんだよね」

「そうだったんだ」

「うん。それで父さんが一人じゃ僕を面倒見きれないって仕事を辞めて、二人で父さんの実家に引越したの。だったら離婚する前に転職しろよって話だよね。高校受験を控えてた僕は、大人の事情に振り回されて転校しなくちゃいけなくなった。中学生の僕には、とても大きな出来事だったんだ」

「信じられない……」
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