はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
なので今日は気合を入れて午前中から支度をしていた。しかし、気が付けば午後の二時を回っているではないか。三時には、ティエドゥールで翔也とのティータイムなのに。

千雪は鏡の前で洋服を取っ替え引っ替えしたり、髪型を変えてみたり、浮かれ気分が空回りしていた。そうこうしている間に、無情にも時間だけが過ぎていく。

ぎりぎりまで粘ったが、千雪はとうとう諦めた。

(時間に余裕はあったはずなのに……なんで?)

考えたところで無意味である。時計は嘘をつかない。

結果、何の変哲もない普段通りの千雪が出来上がった。Tシャツとジーンズとお団子ヘアの完成だ。

(貸し切りって事に盛り上がっちゃったけど、よく考えたらただのお茶会だもんね。気合を入れるまでもないか。翔也くんもいつもの私の方がいいよね)

千雪は自分にそう言い聞かせ、平常心で家を出た。車で走ること十五分。ティエドゥールに到着すると、既に翔也の車は駐車場に停まっていた。
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