はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
車から降りた千雪は入口の扉の前で立ち止まった。スモーキーブルーの木の扉には、楕円形の金色プレートが掲げてあった。『本日貸切』の文字が書かれている。

なんだか特別扱いされているような気持ちになって、千雪は丸みを帯びたそのプレートを、そっと指で撫でた。

それから胸に手を当てて深呼吸をし、扉を開けた。

「ちぃ!いらっしゃい。入って入って」

カウンターに座っていた翔也が千雪を出迎える。

「本日はお招きいただきありがとうございます」

扉を閉めると千雪はぺこりとお辞儀をした。

「はは、かしこまらないでよ。誰も入って来ないとは思うけど、一応鍵を掛けておくね」

翔也は微笑みながら鍵をかちゃりと閉めた。

「さ、奥の席にセッティングしておいたから、どうぞ座って」

「うん。ありがとう」

千雪と翔也は連れ立って奥の丸いテーブル席へと進んだ。
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