はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜

10話 愛が苦しい

奇しくも、二人で貸し切りのはずだったティエドゥールには、瀬戸千雪、鈴木翔也、八奈見哲平の三人が丸いテーブルを囲んで座っていた。楽しいお茶会になるはずだった午後は、お互いを牽制し合うカオスな雰囲気である。

おずおずと千雪が申し出た。

「質問があるんだけど……。どうして二人は結婚したいなんて言い出したの?」

翔也のことも、哲平のことも、千雪は好きだ。

幼馴染の翔也の人柄は、言わずもがなのお墨付きだ。恋心だって抱いたし、何なら初恋の人でもある。しかし完璧な王子様の翔也とでは、あまりにも不釣り合いで、千雪は早々に幼馴染ポジションに甘んじた。

哲平は高校の時に避けても避けても千雪に話しかけて来る、特異な人だ。千雪なら、自分を嫌がる人の側へは行きたくない、と思ってしまう。背の高いバレーの選手で、男女問わず人気者。硬派なイメージだった哲平が、なぜ千雪に構ってくるのか正直謎ではあった。
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