はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
「だから、どうして急ぐの?」

翔也は一瞬言葉に詰まった。ぐっと唇を噛む。

「ちぃを早く手に入れたいんだよ。さっきのじゃ答えにならない?」

優しくて、誠実で、紳士的で、皆が愛する王子様。その翔也が、懇願とも呼べるほど千雪を欲しているのだ。

こんなに余裕のない翔也を千雪は初めて見た。思い出の中の翔也に、こんな姿は見当たらない。千雪の心がザワついた。

「ふざけんな」

沈黙していた哲平が、不機嫌な様子で口を挟んだ。

「ずっと黙って聞いていたけど。俺に取られるのが怖くて、焦ってプロポーズしたって……何だよそれ。俺を出し抜いて結婚で瀬戸を縛ろうだなんて、百万年早い。瀬戸を閉じ込めていいのは俺なんだよ。そんなの対抗してプロポーズするに決まってるだろ」
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