はじまりは、再会の後から 〜二人のイケメンからプロポーズされて困惑しています〜
「もう一度言うけど、俺だって瀬戸を独り占めしたいんだぞ。こう見えて一途なんだ。ずっと、こうやって閉じ込めておきたい」

くしゃっと笑った哲平は、千雪を片手で背中から覆った。この哲平の笑顔が、千雪は昔から大好きだ。実はこのじゃれ合うような関係性も嫌いではない。

しかも、こんなに甘い言葉を囁いてスキンシップをしてくる哲平なんて、レア中のレアである。

千雪は「もう!」と言って哲平の腕を払い除けた。

すると哲平は声を上げて笑った。いつもの精悍な顔立ちが、くしゃりと崩れるこの感じ。硬派な哲平が千雪だけに見せるこの笑顔は、毎回自分を特別な存在だと思わせる。

その想いは自意識過剰のようで、高校時代はなるべく考えないようにしていた。清香の気持ちを知って、その特別感にずっと引け目を感じていたから。

(でも今は?)

哲平と再会して、プロジェクトを一緒に動かしたことで、支え合う充足感を知ってしまった。

「私は……」

「おぅ……」

哲平が相槌を打ち、真面目な顔で千雪を見る。
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