恐怖探偵団と真夏の神隠し
「山のふもとを見た村人たちは驚きました。殺したはずの僧侶が立っており、子どもたちに向かって手招きしているのです。そして子どもたちは行方不明になり、村長は急いで僧侶のために石碑を作り、お供え物をするようになりました。しかし、お供え物を忘れた年には、子どもが攫われるということが続いているのです」

キャンプファイヤーの火の音だけが響く。麗奈たちは言葉を失っていた。哲平が薄く笑みを浮かべる。

「皆さん、どうか気を付けてくださいね」

麗奈の背中に寒気が走った。



怪談が終わった後、麗奈たちはキャンプ場に建てられたバンガローで就寝することになった。バンガローに向かいながら、優斗が口を開く。

「……さっきの話、童話で読んだことがある気がする」

「日本の昔話にあんな強烈なのなかっただろ」

翼がすぐに返したものの、優斗は首を横に振った。麗奈は頭の中で考える。

(童話……童話……)

少し考え、頭の中にストンと落ちてきたものがあった。そのタイトルを麗奈は口にする。

「ハーメルンの笛吹き男」
< 16 / 44 >

この作品をシェア

pagetop