結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました
「ですが、真壁様。実際活動されてみたらお気持ちが変わるかもしれないですよ。うちではたくさんの方が幸せな結婚をされていますから。特にヴェールの会員様は……」
その気になってもらおうと、透子は笑顔で説明を続けようとした。
「話を聞くつもりはないです」
即座に遮られ、完全に取りつく島もない。頑なな態度に透子の胸にモヤモヤとした影が立ち上る。
「……なぜ、結婚したくないのでしょうか」
「結婚ほどリスクのある〝契約〟はないと思わないか?」
思わず疑問をぶつけると、迅は丁寧だった口調を崩した。
「まず、夫というだけで、妻に時間や精神的リソースを割く面倒な義務が発生する。俺の場合は、配偶者の立場を利用した社内外からの圧力も考えられるし、離婚時の財産分与リスクも大きい。家事は外注で済むし、生活面で困ることはない。子どもに関しても、弟がいる。継がせるならあいつか、その子どもで十分だ。そもそも今の時代、創業一族が経営を握り続ける必要もない」
立て板に水のように語られた持論は、あまりにも理路整然としていた。透子は一瞬ぽかんとする。
(だめだ。この人、絶対に結婚に向いていない……!)
その気になってもらおうと、透子は笑顔で説明を続けようとした。
「話を聞くつもりはないです」
即座に遮られ、完全に取りつく島もない。頑なな態度に透子の胸にモヤモヤとした影が立ち上る。
「……なぜ、結婚したくないのでしょうか」
「結婚ほどリスクのある〝契約〟はないと思わないか?」
思わず疑問をぶつけると、迅は丁寧だった口調を崩した。
「まず、夫というだけで、妻に時間や精神的リソースを割く面倒な義務が発生する。俺の場合は、配偶者の立場を利用した社内外からの圧力も考えられるし、離婚時の財産分与リスクも大きい。家事は外注で済むし、生活面で困ることはない。子どもに関しても、弟がいる。継がせるならあいつか、その子どもで十分だ。そもそも今の時代、創業一族が経営を握り続ける必要もない」
立て板に水のように語られた持論は、あまりにも理路整然としていた。透子は一瞬ぽかんとする。
(だめだ。この人、絶対に結婚に向いていない……!)