結婚したくないはずの俺様社長に、成婚を強行されました
「わかった。君と会うときは仕事を忘れるように努力する。それと、その呼び方。〝様〟付けは仕事相手のようで気になるな」
「たしかに……じゃあ、真壁さん、とお呼びしてもいいでしょうか」
「俺は透子と呼ぶつもりだから、透子も〝迅〟でいい」
突然名前を呼び捨てにされて、ドキリとする。距離を一気に詰められたようで、胸の奥が落ち着かない。
「さすがに、年上の男性の名前を呼び捨てにするわけには……それに、まだ交際も始まったばかりですし」
「でも、俺は名前で呼んでもらいたい」
まったく引く気配のない迅を前に、透子はさりげなく視線をはずす。
「じゃあ、せめて迅さんでお願いします」
「わかった」
迅は満足げにうなずいた。ちょうどそのとき、メイン料理を運んだスタッフが部屋に入ってくる。
(迅さん、か……)
透子は向かいの秀麗な顔をちらりと窺いながら、まだ慣れない名前を頭の中で反芻する。
ほんの少しだけ、彼との距離が近づいた気がした。
「たしかに……じゃあ、真壁さん、とお呼びしてもいいでしょうか」
「俺は透子と呼ぶつもりだから、透子も〝迅〟でいい」
突然名前を呼び捨てにされて、ドキリとする。距離を一気に詰められたようで、胸の奥が落ち着かない。
「さすがに、年上の男性の名前を呼び捨てにするわけには……それに、まだ交際も始まったばかりですし」
「でも、俺は名前で呼んでもらいたい」
まったく引く気配のない迅を前に、透子はさりげなく視線をはずす。
「じゃあ、せめて迅さんでお願いします」
「わかった」
迅は満足げにうなずいた。ちょうどそのとき、メイン料理を運んだスタッフが部屋に入ってくる。
(迅さん、か……)
透子は向かいの秀麗な顔をちらりと窺いながら、まだ慣れない名前を頭の中で反芻する。
ほんの少しだけ、彼との距離が近づいた気がした。