伝説の鬼姫さま、溺愛されています!〜地味子を演じて平穏に生きたいのに、最強のあやかし達が放っておいてくれません!〜
遭遇
授業が終わって、お昼休みの時間になった。
「六花様!一緒にお昼ご飯食べませんか?」
私の席の前に座って、上目遣いでお願いしているひーちゃん。
か、かわいいっ!
「うん、いいよ」
返事をして、カバンからお弁当箱を出す。
しかし、ひーちゃんはというと、手には何も持っていない。
あれ?ひーちゃん、ご飯持ってきていないのかな?
「ひーちゃん、お弁当は?」
「あぁ、僕は食堂で食べるんです!」
そっか、ひーちゃんは食堂で食べているんだ。
ここの食堂、美味しいって有名だけどたしか、値段も高いって聞いたような……。
「私、お弁当だけど食堂で食べても大丈夫なの?」
「はい、大丈夫ですよ。他の生徒たちも食堂で食べている人いるんです」
「そうなんだ。じゃあ、大丈夫だね。行こうかっ」
私は、ひーちゃんの後を着いていって食堂まで辿り着く。
今回はひーちゃんがいたお陰で、学校で迷子になることはなかった。
「うわっ……すっご〜い!」
食堂に入ると、たくさんの生徒が席を埋め尽くしていた。
私たちは窓際にある席に座る。
窓からは中庭が見えて、とても綺麗な景色。
何よりも今は、春なので綺麗な桜の木がより一層中庭が綺麗に見える。
「じゃあ、僕は注文してくるので…少し待っててくださいっ」
ひーちゃんはそう言い残すと調理場の前まで行ってしまう。
あそこで注文しているのかな?
私は、ひーちゃんが来るまでの間、中庭の景色を見て待つ。
しばらくして、ひーちゃんが戻ってきた。
手には美味しそうなカツカレーがあった。
それにしても……量が多いなぁ。
こんなに多い量を食べれるなんて、ひーちゃんもきちんとした男子高校生なんだな。
「すみません。待たせてしまって」
「うんん。大丈夫だよ!それより、ご飯冷めちゃうから食べよう?」
「そうですね。…いただきます」
ひーちゃんはご飯を食べ始め、すごく幸せそうな表情をしている。
ふふっ…可愛い。
何故だろう。
ひーちゃん、昔よりも遥かに可愛さがアップしている気がする。
そんなひーちゃんを微笑ましく見守りながら、私も自分のお弁当を食べる。
うん、いい感じに出来てる!
「そのお弁当、もしかして六花様が作ったんですか?」
「うん、そうだよ!まぁ…一般人レベルかもだけど」
なにせ、ひーちゃんはプロ顔負けの料理を作れる天才さん。
私みたいな誰でも作れるご飯....ひーちゃんからしたらそんな大したことではないはず。
なのに、ひーちゃんは目を輝かせて「凄いですっ」とたくさん褒めてくれる。
「この卵焼きとか、すごく美味しそうです!」
そう言ってくれるひーちゃん。
その言葉が嬉しくって、心が温かくなる。
「そうかな?味、合うかわからないけど……食べる?」
しかし、次の瞬間、ひーちゃんはむせながら顔を真っ赤にする。
「えっ……だ、大丈夫!?」
「は、はい。少し、驚いただけで……大丈夫です」
もしかして、私の料理…食べたくなかったのかも。
勘違いしていた自分に恥ずかしさを覚えながら、熱くなる頬を冷やすため、手をパタパタする。
少しだけ、気まずい空気が流れてしまう。
お互いに何を話せばいいのか分からないからか、一向に話題が出ない。
ど、どうしよう。
私が変のこと言っちゃったから……なにか、話題考えないと。
とりあえず、ひーちゃんに謝るべきかと思い口を開こうとしたその瞬間。
食堂から熱狂的な悲鳴が響き渡る。
あまりの声量に、驚いちゃって肩がビクリと上がった。
ひーちゃんはというと、目を丸めて、食堂の入口を凝視していた。
私も、そちらに視線を向けると……そこには4人の男子生徒がいた。
そのうちの一人は、見覚えがあった。
あの人…理事長室に案内してくれた人だ。
私が、入学した初日に迷子になっていたところを助けてくれた人。
名前はたしか、鬼城夜霧さん。
あやかし界でトップに立っている偉い人…らしい。
そう言えば、私……鬼城さんに、お礼を伝えていなかった。
今、伝えるべきかな?
あ、でも……今からお昼ご飯を食べる鬼城さんにお礼を伝えに行くのは礼儀がなっていないかも。
なにより、今はひーちゃんがいるから……多分、伝えに行けない。
ひーちゃんは、なぜか私に鬼城さんと接近するのを禁止している。
理由は分からないけれど……あんなに必死に頼まれた以上、私は否定することが出来なかった。
視線をひーちゃんのほうに向けると、ひーちゃんは彼らを見て顔を顰めていた。
「最悪……なんでよりによってあいつら全員集まっているんだ」
小さく呟いて、あちらを軽く睨んでいる。
もしかしたら、ひーちゃんは鬼城さんのことが苦手なのかも知れない。
「六花様、教室に戻りましょう」
「うん、そうだね」
お礼は、また今度伝えよう。
ひーちゃんと食堂を出ようとしたその時だった。
「あっれ〜?そこにいるの、凛くんじゃーん!久しぶり〜」
陽気な声で、ひーちゃんの肩に手を置く男子生徒。
様子を見るに、ひーちゃんと仲がいいのかなぁ?
「おい、何やっているんだ馬鹿キツネ」
「え、凛じゃん!?珍しいな、今日は学校来てんじゃねーか!」
更に二人、増えてしまった。
しかも二人とも、先程の男子生徒同様にひーちゃんを知っているみたいな反応だった。
えっと……詳しくは分からないけれど……ひーちゃんのお友だち、かな?
下の名前で呼び合っているぐらいだし、仲がいいのかも。
だけど、私の予想は外れていたのかひーちゃんは嫌そうな顔で手を振り払う。
そして、軽く睨んで、舌打ちをする。
ひ、ひーちゃん!?流石にそれは駄目なんじゃ……。
焦りながら見守っていると、彼らは笑いながら軽く受け流していた。
よかったと安堵しつつ「もしかしたら、いつもこんな感じなのかな?」と思ってしまう。
それなら、今の態度も納得がいく。
「お前ら。何やっているんだ?」
横から声が聞こえ、視線を横に向けると……そこには鬼城さんがいた。
え…な、なんでこっちに?
そう思ったんだけど、よくよく考えたらひーちゃんに絡んでいる男子生徒3人は先程まで鬼城さんと一緒にいた。
きっと、鬼城さんの友達なんだ。
鬼城さんはと言うと、ひーちゃんを見て少し驚いた様子だった。
「柊、今日は学校に来ているんだな」
鬼城さんの言葉に、私は首を傾げる。
ん……?今日はって言ったよね。
まるでいつもは学校に来ていないかのような発言だった。
ひーちゃんはというと、ドス黒い殺気を籠もらせて鬼城さんを見る。
「六花様がいる前で、あんまり余計なこと言わないでください」
聞いたこともないような低い声に、少しだけびっくりした。
今世のひーちゃんは、可愛らしいという言葉が似合うほど安心感があって親しみやすい雰囲気だった。
けれど、今のひーちゃんはどちらかと言えば前世寄りだった。
久しぶりに見るその姿に、ほんの微かに懐かしさを覚えた。
しかし、それも一瞬で、私はすぐにひーちゃんと鬼城さんの間に立って謝る。
「す、すみません!ひーちゃん、教室に戻ろうっ」
私は、そのままひーちゃんの手を握って、足早に食堂を出る。
だから私は、気づかなかった。
「あの凛くんが、氷花様以外の女性と……仲良くしてた?」
「凛は、氷花様以外の女性とは関わらないはずなのに?」
「……あの女、何者だ」
彼らに、興味をもたれてしまったことに。
「六花様!一緒にお昼ご飯食べませんか?」
私の席の前に座って、上目遣いでお願いしているひーちゃん。
か、かわいいっ!
「うん、いいよ」
返事をして、カバンからお弁当箱を出す。
しかし、ひーちゃんはというと、手には何も持っていない。
あれ?ひーちゃん、ご飯持ってきていないのかな?
「ひーちゃん、お弁当は?」
「あぁ、僕は食堂で食べるんです!」
そっか、ひーちゃんは食堂で食べているんだ。
ここの食堂、美味しいって有名だけどたしか、値段も高いって聞いたような……。
「私、お弁当だけど食堂で食べても大丈夫なの?」
「はい、大丈夫ですよ。他の生徒たちも食堂で食べている人いるんです」
「そうなんだ。じゃあ、大丈夫だね。行こうかっ」
私は、ひーちゃんの後を着いていって食堂まで辿り着く。
今回はひーちゃんがいたお陰で、学校で迷子になることはなかった。
「うわっ……すっご〜い!」
食堂に入ると、たくさんの生徒が席を埋め尽くしていた。
私たちは窓際にある席に座る。
窓からは中庭が見えて、とても綺麗な景色。
何よりも今は、春なので綺麗な桜の木がより一層中庭が綺麗に見える。
「じゃあ、僕は注文してくるので…少し待っててくださいっ」
ひーちゃんはそう言い残すと調理場の前まで行ってしまう。
あそこで注文しているのかな?
私は、ひーちゃんが来るまでの間、中庭の景色を見て待つ。
しばらくして、ひーちゃんが戻ってきた。
手には美味しそうなカツカレーがあった。
それにしても……量が多いなぁ。
こんなに多い量を食べれるなんて、ひーちゃんもきちんとした男子高校生なんだな。
「すみません。待たせてしまって」
「うんん。大丈夫だよ!それより、ご飯冷めちゃうから食べよう?」
「そうですね。…いただきます」
ひーちゃんはご飯を食べ始め、すごく幸せそうな表情をしている。
ふふっ…可愛い。
何故だろう。
ひーちゃん、昔よりも遥かに可愛さがアップしている気がする。
そんなひーちゃんを微笑ましく見守りながら、私も自分のお弁当を食べる。
うん、いい感じに出来てる!
「そのお弁当、もしかして六花様が作ったんですか?」
「うん、そうだよ!まぁ…一般人レベルかもだけど」
なにせ、ひーちゃんはプロ顔負けの料理を作れる天才さん。
私みたいな誰でも作れるご飯....ひーちゃんからしたらそんな大したことではないはず。
なのに、ひーちゃんは目を輝かせて「凄いですっ」とたくさん褒めてくれる。
「この卵焼きとか、すごく美味しそうです!」
そう言ってくれるひーちゃん。
その言葉が嬉しくって、心が温かくなる。
「そうかな?味、合うかわからないけど……食べる?」
しかし、次の瞬間、ひーちゃんはむせながら顔を真っ赤にする。
「えっ……だ、大丈夫!?」
「は、はい。少し、驚いただけで……大丈夫です」
もしかして、私の料理…食べたくなかったのかも。
勘違いしていた自分に恥ずかしさを覚えながら、熱くなる頬を冷やすため、手をパタパタする。
少しだけ、気まずい空気が流れてしまう。
お互いに何を話せばいいのか分からないからか、一向に話題が出ない。
ど、どうしよう。
私が変のこと言っちゃったから……なにか、話題考えないと。
とりあえず、ひーちゃんに謝るべきかと思い口を開こうとしたその瞬間。
食堂から熱狂的な悲鳴が響き渡る。
あまりの声量に、驚いちゃって肩がビクリと上がった。
ひーちゃんはというと、目を丸めて、食堂の入口を凝視していた。
私も、そちらに視線を向けると……そこには4人の男子生徒がいた。
そのうちの一人は、見覚えがあった。
あの人…理事長室に案内してくれた人だ。
私が、入学した初日に迷子になっていたところを助けてくれた人。
名前はたしか、鬼城夜霧さん。
あやかし界でトップに立っている偉い人…らしい。
そう言えば、私……鬼城さんに、お礼を伝えていなかった。
今、伝えるべきかな?
あ、でも……今からお昼ご飯を食べる鬼城さんにお礼を伝えに行くのは礼儀がなっていないかも。
なにより、今はひーちゃんがいるから……多分、伝えに行けない。
ひーちゃんは、なぜか私に鬼城さんと接近するのを禁止している。
理由は分からないけれど……あんなに必死に頼まれた以上、私は否定することが出来なかった。
視線をひーちゃんのほうに向けると、ひーちゃんは彼らを見て顔を顰めていた。
「最悪……なんでよりによってあいつら全員集まっているんだ」
小さく呟いて、あちらを軽く睨んでいる。
もしかしたら、ひーちゃんは鬼城さんのことが苦手なのかも知れない。
「六花様、教室に戻りましょう」
「うん、そうだね」
お礼は、また今度伝えよう。
ひーちゃんと食堂を出ようとしたその時だった。
「あっれ〜?そこにいるの、凛くんじゃーん!久しぶり〜」
陽気な声で、ひーちゃんの肩に手を置く男子生徒。
様子を見るに、ひーちゃんと仲がいいのかなぁ?
「おい、何やっているんだ馬鹿キツネ」
「え、凛じゃん!?珍しいな、今日は学校来てんじゃねーか!」
更に二人、増えてしまった。
しかも二人とも、先程の男子生徒同様にひーちゃんを知っているみたいな反応だった。
えっと……詳しくは分からないけれど……ひーちゃんのお友だち、かな?
下の名前で呼び合っているぐらいだし、仲がいいのかも。
だけど、私の予想は外れていたのかひーちゃんは嫌そうな顔で手を振り払う。
そして、軽く睨んで、舌打ちをする。
ひ、ひーちゃん!?流石にそれは駄目なんじゃ……。
焦りながら見守っていると、彼らは笑いながら軽く受け流していた。
よかったと安堵しつつ「もしかしたら、いつもこんな感じなのかな?」と思ってしまう。
それなら、今の態度も納得がいく。
「お前ら。何やっているんだ?」
横から声が聞こえ、視線を横に向けると……そこには鬼城さんがいた。
え…な、なんでこっちに?
そう思ったんだけど、よくよく考えたらひーちゃんに絡んでいる男子生徒3人は先程まで鬼城さんと一緒にいた。
きっと、鬼城さんの友達なんだ。
鬼城さんはと言うと、ひーちゃんを見て少し驚いた様子だった。
「柊、今日は学校に来ているんだな」
鬼城さんの言葉に、私は首を傾げる。
ん……?今日はって言ったよね。
まるでいつもは学校に来ていないかのような発言だった。
ひーちゃんはというと、ドス黒い殺気を籠もらせて鬼城さんを見る。
「六花様がいる前で、あんまり余計なこと言わないでください」
聞いたこともないような低い声に、少しだけびっくりした。
今世のひーちゃんは、可愛らしいという言葉が似合うほど安心感があって親しみやすい雰囲気だった。
けれど、今のひーちゃんはどちらかと言えば前世寄りだった。
久しぶりに見るその姿に、ほんの微かに懐かしさを覚えた。
しかし、それも一瞬で、私はすぐにひーちゃんと鬼城さんの間に立って謝る。
「す、すみません!ひーちゃん、教室に戻ろうっ」
私は、そのままひーちゃんの手を握って、足早に食堂を出る。
だから私は、気づかなかった。
「あの凛くんが、氷花様以外の女性と……仲良くしてた?」
「凛は、氷花様以外の女性とは関わらないはずなのに?」
「……あの女、何者だ」
彼らに、興味をもたれてしまったことに。