夏のせいにして
会場に近づくにつれ、人が多くなってきた
華やかな会場、賑やかな人の声、音楽
屋台の美味しそうな匂いが色んなところからする
「ね!あとで瞳の屋台いこうね!」
『あいつ屋台やってんのか、すげーな』
右を見ても左を見ても人だらけだ
夏祭りの時は毎年、この街は賑わう
他の人にはどう見えてるんだろう私たち
私があのカップルが〜って思ってると同じように思われてるのかな
少しむず痒くなった
「あ!りんご飴だ、買っていい?」
返事も聞かずにりんご飴の列に並んだ
すぐ順番は回ってきそうだ
と、思っていたのだけれど
列のようで列じゃない、言ったもん勝ちみたいな感じだった
私は声があまり通る方じゃないから諦めようかな
陸の方に戻ろうと振り向いた時
『おっちゃん、りんご飴、1つ』