こちら、溺愛ミステリー部!②〜謎解きはもっと、甘くなる〜
「ーちょっと!何してるの!!」

そろそろ離そうかと思っていたら。

すばるの声がした。

「はーなーれーて!」

澤井さんがそっと離れる。

「大丈夫ですからっ…」

ギュッと俺の手を握ってくれた澤井さん。

思いが伝わってきて、胸がじりじりとする。

…なんだ、この気持ちは。

甘い赤の気持ちと、どろどろの黒色。

…初めてだ。

この感情を持ったのは。

「…和也、なんかあったの?」

そう響が聞いてくる。

「…ちょっとだけ」

「響くん!わたしもトイレに行きたくてねっ…!」

俺とおいかぶせるように言う澤井さん。

…言わないように、してくれたのか。

俺が女性恐怖症だってことは、すばると響には心配をかけたくないから、あまり言いたくない。

澤井さんには感謝しないと…。

あと…この気持ち…。

にこにこと微笑む澤井さんを見つめると、ドクドクと胸が痛くなるこの、気持ちがわからない。

俺はもう一度、澤井さんを見た。


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