こちら、溺愛ミステリー部!②〜謎解きはもっと、甘くなる〜
もう、思い出すだけで…。
「…トイレ、行ってくる」
ふらふらと手を挙げて、ドアを開ける。
廊下を歩いている時、小さな走り音が聞こえた。
「…ま、待って!」
ん?
振り返ると澤井さんがいた。
はぁはぁと息を切らしている澤井さんは、何故か輝いていた。
「だ、大丈夫、ですかっ…。 なんか思い詰めているように見えてっ…。おせっかいだったらごめんなさい。」
「…お人好し」
俺はぼそっとつぶやいた。
「で、ですよね…ごめんなさいっ…」
あははと苦笑いしている澤井さん。
なんだか、無性に…。
「……」
気づいたら、俺は澤井さんのことを抱きしめていた。
澤井さんは驚いていたけれど、否定はしなかった。
むしろ、受け入れてくれた。
「大丈夫ですよ。」
「……」
そっと頭を撫でてくれる。
すごく…安心した。
こんな気持ちは初めてかもしれない。
なぜかドキドキと胸がなっていて、ぎゅっと思わず抱きしめる。
澤井さんの体はとても細くて、今でも壊れるんじゃないかと思うほどだった。