財界の暴君に契約妻として囲われました ~初恋を拗らせた大富豪に、一途に愛されています~
「お互いに知らないことがたくさんあると思うんです。片桐くんだって、私がどんな性格か知らないでしょ?」
「俺は、お前がどんな性格でも構わない」
「っ……!」

 結婚をビジネスライクだと言いたいのね……。

「ただ……」
「……はい?」
「お前が望むなら、俺は何でも叶えてやる」
「っっ……」

 そういうことを言ってほしいんじゃないのよ!
 キザすぎるセリフに言葉を失っていると、彼の口の端がきゅっと持ち上がった。

「条件は何だ」
「へ? ……片桐くんの一日を……私にください」
「……いいだろう。来週の土曜、十時に迎えに行く」

 その声音は、どこか嬉しそうだった。

 デートなんて何年ぶりだろう。
 ましてや、片桐くんとデートなんて──想像もつかない。

 でも……、デートをするなら、楽しい一日になるといいな。
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