銀河の雫
――緊張の研修初日の朝。
席に着くとバッグを開けて筆記用具を探した。
……ない、ペンケースがない。
私はバッグの中を何度もまさぐった。
あっ、あった。
だって、入れたはずだもん。
何回も中身を確認したし。
……良かった。
ドン!
ペンケースを机の上に置いた。
「っぷっ……」
私の様子を見ていた、隣の席の女性が吹き出した。
えっ、何?
失礼じゃない?
少しムッとしながらペンケースに視線を落とした。
途端に身体から血の気が引いた。
取り出したのは、テレビのリモコン。
その一部始終を見ていた隣の女性。
……安藤薫さんが肩を震わせて笑っている。
思わずつられて、くすっと笑ってしまった。
そして互いに目を合わせて笑った。
「良かったらこれ使って」
シャープペンと消しゴム、赤ペンまで渡してくれる。
「えっ、でも……」
「大丈夫、私、何本も持ってるから」
ペンケースの中を私に見せた。
「あっ、ありがとう。じゃお言葉に甘えて」
彼女は口角を上げ、うなずいた。
「あの……私、月浦です。月浦しずく。よろしくお願いします」
顔を寄せ、小声で言う。
「月浦しずくさんね、私、安藤薫っていいます」
それから、なんとなく隣り同士で研修を受けるようになったのだった。
席に着くとバッグを開けて筆記用具を探した。
……ない、ペンケースがない。
私はバッグの中を何度もまさぐった。
あっ、あった。
だって、入れたはずだもん。
何回も中身を確認したし。
……良かった。
ドン!
ペンケースを机の上に置いた。
「っぷっ……」
私の様子を見ていた、隣の席の女性が吹き出した。
えっ、何?
失礼じゃない?
少しムッとしながらペンケースに視線を落とした。
途端に身体から血の気が引いた。
取り出したのは、テレビのリモコン。
その一部始終を見ていた隣の女性。
……安藤薫さんが肩を震わせて笑っている。
思わずつられて、くすっと笑ってしまった。
そして互いに目を合わせて笑った。
「良かったらこれ使って」
シャープペンと消しゴム、赤ペンまで渡してくれる。
「えっ、でも……」
「大丈夫、私、何本も持ってるから」
ペンケースの中を私に見せた。
「あっ、ありがとう。じゃお言葉に甘えて」
彼女は口角を上げ、うなずいた。
「あの……私、月浦です。月浦しずく。よろしくお願いします」
顔を寄せ、小声で言う。
「月浦しずくさんね、私、安藤薫っていいます」
それから、なんとなく隣り同士で研修を受けるようになったのだった。