【恋愛×サスペンスホラー】イケメン年下後輩くんは、私の耳を溺愛する
「お茶、入れてきますんで。座っててください」
「ありがとう」

 畳の座敷に案内され、座布団に座る。テレビもエアコンもあって、ネットもちゃんとつながるようだ。

 ふすまが開けっ放しで、隣の部屋が見える。壁際に本棚があり、一冊が飛び出している。落ち着かなくてその本棚に行った。

 飛び出している本を綺麗に収まるように押してみる。が、なにかにつっかえたように中に入って行かない。

 本を取り出してみると、奥にレバーのようなものがあった。

 なんだろう。
 思うと同時に、頭の中で警報が鳴り始める。

 知らないほうがいい。本で隠してあるのだから。
 だけど、どうして隠す必要が?

 私はキッチンのほうを見る。
 お湯を沸かすのも時間がかかるし、すぐには戻ってこないだろう。

 そっとレバーを引いてみると、本棚がゆっくり回転した。
 奥に並ぶのは数本の大きな瓶。

 中には人の頭部が液体に浸かっている。

「ひっ――!」
 私はとっさに口を押さえ、悲鳴を飲み込んだ。

 若い女性ばかり、虚ろな目を空中に向けている。

「唯楓さん!」

 呼ばれて振り返ると、そこにはお盆を持った斗真くんがいた。
 お盆をテーブルに載せると、足早に寄ってくる。

 私はつい後ずさりをしたけれど、すぐに背に壁が当たった。
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