甘い初恋を、もう一度。
「ふっ〜」

セーフ。

ぎりぎりだった…あぶない。

「華恋ちゃん、珍しく遅かったね」

莉奈ちゃんが小悪魔みたいにくすっと笑う。

「あはは、遅刻しなくてよかったよ」

「ね!そういえば、華恋ちゃん、先生に呼ばれてたよ」

センセイニヨザレテタ?

嘘…ああ終わった、わたしの学園生活、終了のお知らせです…。

「い、行ってくる!」

「ちょっと待って!もう授業始まるよ!」

わたしはあまりに急いでて莉奈ちゃんの助言は聞けなかった。

階段を登り、職員室にいこうとしたら。

「え…」

綾人さんが、綺麗な人と手を組んでいた。

う、そ…。

綾人さん、彼女いたんだ…。

向こうはわたしの存在に気づいてないみたいで、楽しそうに話している。

わたしは回れ右をして、走った。

ああ…もうやだなぁ。

なんでこんなふうになっちゃうんだろ。

ポロポロと涙がこぼれる。

一粒

二粒

三粒

数えきれないほどの涙がこぼれる。

初めての、失恋だ。

ーわたしの初恋は、あっけなく終わってしまった。

そう言うように、チャイムがなった。
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