甘い初恋を、もう一度。
授業が順調に進んで、今は放課後。

莉奈ちゃんが、涙目でやってきた。

「華恋ちゃーん!どこ行ってたの!」

「あはは、ちょっと用事があって…。」

「ごめんね」と謝ると、むぅと口をとがらせた莉奈ちゃん。

か、かわいいっ…!

「まさか、また日比谷先輩のとこ?もっー。休み時間まで華恋ちゃんを独占するとか許せない!」

むむむぅ…と怒っている莉奈ちゃんに笑みがこぼれた。

ふふふっ、嬉しいな。

「あはは…。」

「華恋ちゃん、男の子、みんな見てるよ」

へ?

「莉奈ちゃん、いきなりどうしたの?」

男の子がわたしのことを見てる?そんなわけない。

わたしはただいるだけの、つまらない人間だから。

「は、花咲さん!ちょっと良いかな?」

わたしは男の子に声をかけられてしまった。

「う、うん!どうかしたの?廊下で話そうか!」

「あ、ありがとう!」

その会話を見ていた莉奈ちゃんは。

「ふふふっ。なんだか面白そうなことが始まりそう」

そう言ってにやにやと笑っていたのを、わたしは見逃さなかった。
< 74 / 101 >

この作品をシェア

pagetop