甘い初恋を、もう一度。
わたしの手を握りながらズンズン歩く綾人さんに、戸惑いを隠せない。

「あ、綾人さんっ。どうしたんですか?」

「…妬いた」

「え?」

や、妬いたっ…?やきもちってこと…?

綾人さんも、やきもち妬くことあるんだっ…。

「わたしだって、綾人さんが他の女の人とキスしていたの、妬きましたよ?」

わたしはそう素直に伝える。

「…っ、だからお前は…」

ぎゅううと抱きしめられて、「ひゃあっ」と変な声が出る。

「えと…綾人さん?」

どうしたんだろう…。急に抱きしめて…。

「華恋…。」

なぜか愛おしそうにわたしの名前を呼ぶ綾人さん。

その言葉に、なぜかわたしの肩は震えた。

「ごめん、嫌だったか?」

「いや…違うんです…。綾くんが、綾人さんだってことが、嬉しくて…。」

とたんに、綾人さんがわたしの体を握る力を強めた。

「えと…綾人さん?」

「ごめんな…ちょっとだけこうさせてくれないか?」

「は、はい…」

でも、綾人さんの腕の中、落ち着くな…。




< 77 / 101 >

この作品をシェア

pagetop