キスから始まる恋は甘くて苦い

まひるのほたる

 ここは暗くて、誰もいなくて、ひとりぼっち。

 大好きな人に会いに行こうとしていたのに、いつのまにかここにいて。先に進みたいのに、足が重くてここから動けないでいる。

 いつからこうしていたんだっけ?

『どこに行くの? お姉ちゃん!』

 最後に聞いたのは妹の声。振り返ったときの、あの子の悲しそうな顔を強烈に覚えている。

 ……そうだ、雅也に会いに行こうとした途中、車のライトに照らされて目の前が真っ白になったんだ。

 雅也に謝らなきゃいけないと思ったから。
 間違ってるのは私だってわかっていたのに、試すようなことばかりして困らせて。

 それでも許してもらえるって、甘えてたんだ……

 年下なのに、私なんかよりずっと考えがしっかりしているから頼りがいがあって。誰よりも私をわかってくれる、優しいあなただから。
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