キスから始まる恋は甘くて苦い
Scene12 この人には敵わない
駅に着くころ、辺りは暗くなりはじめていた。
「西の方は、まだ少し明るいですね」
「そういえば、随分陽が伸びたな」
これから夏に向けて夜が短くなっていく。
「急ごう、思ったより時間がない」
実はもう午後7時を過ぎている。ほたるの手を引き、蒼一は目当てのビルの中へ入った。
「カラオケ……ですか」
受付を済ませて個室に入るとほたるは首を傾げた。
そういえば理由もわからないままついてきてしまったけれど……目的が意外で戸惑ってしまう。
「あんまり好きじゃなかった?」
ソファに座った蒼一が端末をいじりはじめる。
「そんなことは……得意ではないですけど」
歌がというよりも、狭い空間にふたりきりの状況はよくよく考えてみるとハードルが高い。
「ストレス発散になるぜ?」
蒼一が隣のスペースをポンポン叩いている。ここに座れと言っているようだった。
「西の方は、まだ少し明るいですね」
「そういえば、随分陽が伸びたな」
これから夏に向けて夜が短くなっていく。
「急ごう、思ったより時間がない」
実はもう午後7時を過ぎている。ほたるの手を引き、蒼一は目当てのビルの中へ入った。
「カラオケ……ですか」
受付を済ませて個室に入るとほたるは首を傾げた。
そういえば理由もわからないままついてきてしまったけれど……目的が意外で戸惑ってしまう。
「あんまり好きじゃなかった?」
ソファに座った蒼一が端末をいじりはじめる。
「そんなことは……得意ではないですけど」
歌がというよりも、狭い空間にふたりきりの状況はよくよく考えてみるとハードルが高い。
「ストレス発散になるぜ?」
蒼一が隣のスペースをポンポン叩いている。ここに座れと言っているようだった。