ホテルの怖い話短編集
「そうだね。そういうのも、考えてみようと思う。でもまずは、パッと稼げることをしようかなって思ってるよ」
「それってどんな仕事?」
聞くと千歳はふふっと笑って「秘密」と、答えたのだった。
それっきり千歳の考えを掘り出すことはできないまま、ホテルの部屋に到着していた。
「あ、ごめん楓。私飲み物買ってくるから先に部屋に入っててくれる?」
「えぇ? 部屋の冷蔵庫になにかあるでしょ」
「部屋のは高いじゃん。でもロビーの自販機で買えば安いし、私失業中だしさ」
そう言われたら言い返せない。
「あっそ。好きにすれば?」
そっけなく返事をしてひとりで部屋に入る。
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